【飲食店向け】外国人客の接客をスムーズに行う方法
お店のピーク時に海外からのお客様が来店されると、
「やばい」、「まずい」、「困った」、「どうしよう」
という気持ちになっていませんか?
お店が空いている時ならまだしも、忙しい時間帯に来られると
「誰か(別のスタッフが)対応してくれないかな・・・」
と心の中で願っている方も多いのではないでしょうか?
また、オーダーを取る際も、
「お客様が何を言っているか分からない」、「言っている事は理解できたが、英語で何て答えればいいかわからない」
という事も多々あると思います。
このような負の感情や、もたつきは、お店にとってはマイナスですよね?
本来1秒でも早くオーダーを取り、効率よく色々な事をしたいのに、こういう状況に陥ると、タイムロスになります。
そこで今日は、上記の様な「タイムロス」を減らす方法をいくつかご紹介したいと思います♪
- 料理の写真をメニューにのせる
- 英語のメニューを用意する
- 接客英会話を勉強する
1)料理の写真をメニューにのせる
弊社が実施した500人の訪日外国人への街頭アンケートによると、海外からのお客様は
「英語のメニューがあるに越したことはないけど、写真があれば十分!」
とお考えの方が非常に多いです。
確かに、文章よりもイメージの方が料理の雰囲気が伝わりますよね。
食物アレルギーや宗教の関係で食べられない食材をお持ちの方は中に何が入っているかを気にされますが、そうでなければ、ぱっと見て「これがおいしそう!」と見た目の印象で決める方も多いはず。
その様な方々には、明確で分かりやすい料理の写真があれば十分なのです。
また、「海外からのお客様」と一言でいっても、英語を母国語とされている方もいらっしゃれば、「カタコトの英語しか話せません」という方も多くいらっしゃいます。
実は、ヨーロッパでも北の国の方々(オランダ、ノルウェー、フィンランド等)の方は英語がペラペラですが、南の国の方々(フランス、イタリア、スペイン等)は英語が得意でない人も多いのです。
その様な方々には、何といっても写真が一番!
最近は個人で使う様なデジカメでも十分にキレイなお写真が撮れますし、料理の写真を撮る為に開発された Foodie という無料アプリを使えば、スマホでも簡単においしそうに写真を撮影できます。
全て料理のお写真を載せるのもよし、おすすめのお料理のみを選んで載せるのもよしです。
こちらのメニュー(出展:T. G. I. Friday’s Aruba )のように、大きく写真を使いましょう。
2)英語のメニューを用意する
通常、料理のお写真があれば大抵の方は問題なく注文できるはずですが、この様な方々はそうはいきません。
- 食物アレルギーをお持ちの方
- 宗教の関係で食べない食材をお持ちの方
- ベジタリアンの方
幸い、私の子供は今のところ食物アレルギーはなさそうですが、もし深刻なアレルギーを持っている中で海外を旅行した際は、料理の中に入っている食材を非常に気にするはずです。
英語や日本語のメニューがあればいいのですが、もしない場合は、担当フードサーバーにアレルギーの事をしっかり伝え、入念に確認をしてもらわないといけません。
食物アレルギーも宗教もベジタリアンも、日本ではまだそれほど多くありませんが、海外では非常に多くの方が上記の理由で何らかしらの食べられない食材をお持ちです。
例えばこちら。
World Allergy Organizationの資料によると、(単純計算で)30人に1人は何らかしらの食物アレルギーを持っている
世界の約 1/4 はお酒や豚を口にしてはいけないイスラム教徒。2010年にイスラム教徒が最も多かった国はインドネシアで、2位がインド。また、中国には2,000万人以上が、ロシアの人口の15%はイスラム教徒と言われている
今はまだそれほど多くないかもしれませんが、2020年に向けて、この様な方々はますます日本を訪れるでしょう!
その際、いちいちスタッフに
「豚が入っていないのはどれ?」
「この料理に牛乳は使ってる?」
と質問していたら、彼らも食を楽しめませんし、スタッフにとっても大幅なタイムロスになるでしょう。
そのような事を事前に防げるように、正しい英語のメニューをご用意し、食材の情報も入れる事をおすすめします。
英語メニュー翻訳会社を選ぶ際、絶対に欠かせない2つのポイント
ちなみに、初期費用はかかりますが、一番確実なのが、メニューを翻訳会社に依頼して英訳をお願いする事です。
とは言え、日本には数多くの翻訳会社が存在している為、「どの会社を選べばいいんだ…」と迷われる方も多いでしょう。
そのような方は、英語メニュー翻訳会社を選ぶ際、絶対に欠かせない2つのポイントをご確認ください。
3)接客英会話を勉強する
弊社の接客英会話レッスンを受けて下さった一人の女性が、タイムロスについてこの様におっしゃっていました。
海外のお客様が来店されても、結局みんながみんな、「あ、外国人のお客さんだ」みたいになるんですよね。
スパッと「当店のおすすめは~」とか「ご注文は?」とかが出来ればいいんですけど、みんな何て聞けばいいか分からないので、お客さんがキョロキョロしながら注文したそうにしているって気づいていても、なかなか足が向かないっていうのがあって。
だから、英会話を通じてそういうロス、お店にとってマイナスを何とかしたいなって思ってレッスンを受けようと思いました。
そうなんですよね。
接客英会話ができれば、
お席へご案内
↓
注文を取る
↓
お料理を運ぶ
↓
お会計
までがスムーズに出来るので、タイムロスになりません。
注文を取る時間も、日本人のお客様相手にかかる時間と同じですので、ロスには繋がりません。
また、特に欧米の方は、フードサーバー(ウエイター/ウエイトレス)との会話を楽しみたいとお考えの方も非常に多いです。
チップを払う文化だからか、人としてのサービスも、飲食店を楽しむ重要な要素になっています。
そのような方から、「この近くにいいバーって知っていますか?」という様な質問を受けることは結構多いのですが、その際に「えーっと、えーっと・・・」となる事がタイムロスに繋がります。
しかも、特にアメリカ人は食に対して選り好みする傾向があります。
- 「ポテトに塩はかけないで」
- 「このサラダに入っているトマトは抜いて」
- 「ドレッシングはかけないで、別に器に入れて持ってきて」
等、あれこれ注文される事は日常茶飯事です。
つい先日、銀座で該当インタビューを行っていたら、アルゼンチン出身の女性がこのようにおっしゃっていました。
日本の飲食店への要望?
もっと柔軟に対応して欲しいかな。
この間、とあるお店でフレンチフライを頼んだけども、コショウがいっぱいかかっていたから『コショウなしのに変えて』と頼んだら、『変えられません』と断られたのよ。
サービス業はお役所仕事ではありません。
せっかく人と人が触れ合って成立するお仕事なので、もう少し英語力を上げて、柔軟に対応出来るようになれば、タイムロスが減るどころか、顧客満足度が上がりますよ。
これからますます、訪日外国人の数は増えていきます。
今すでに「タイムロス」が起こっているのであれば、それは今後さらに大きなロスへと繫がっていくはずです。
そうなる前に、上記の何かしらの対策を行い、体制を整えてみてはいかがですか?
海外からのお客様の満足度が上がり、人気が出てくれば、「外国人にも選ばれるお店」という新たなブランドが出来上がるかもしれませんよ?
以上、今日のレッスンでした!
華ひらくは飲食店専門の接客英会話コンサルタントです。インバウンド(訪日外国人や訪日外国人旅行者)が増える中、外国人に対しての接客英会話は、広く求められております。当社の代表である内木美樹は、アメリカ・ネバダ州の国際ホテル「Peppermill Resort Hotel」内のレストランで、日本人が誰もいない環境の中、マネージャーから「No. 1 food server」と称された実績があります。
その知識と経験を活かし、飲食店の方々に出張型の英会話レッスンを行っております。飲食店に特化したレッスン内容になりますので、多くの飲食店様からご好評いただいております。レッスンは基礎レッスンから行いますので、英語がチンプンカンプンという初心者の方でも安心して受講してください。
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written by 内木 美樹(飲食店インバウンド専門家/飲食店専門の英語講師)