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月: 2019年8月

お腹の子は障害児? 中絶を考える前に知ってほしい表と裏④

障害児の母だからこそ知る事ができた幸せ

  1. 障害児の母からあなたへのお願い 「真実を知ってから決断をして欲しい」
  2. 長男の話 ~2歳11ヵ月で「自閉症と中度の知的障害」と診断~
  3. 障害児を育てる上での大変なこと(タケルの場合)
  4. 障害児の母だからこそ知る事ができた幸せ ☜ 今ここ
  5. 障害児子育ての大変さを軽減する方法
  6. 障害児の子育てのプラスもマイナスも知る方法

障害児子育ては大変です。

つらいこともたくさんあります。

でも、タケルが障害を持って生まれてきてくれたからこそ得ることができた幸せも、たっくさんあるのです。

今回の記事ではそちらをご紹介しますね。

 

成長はゆっくり…だからこそ可愛く愛おしい

タケルはもうすぐ6歳になりますが、まだちゃんとした言葉を話せません。

せめて、

「ありがとう」

「ごめんなさい」

この2つだけでも言えるようになって欲しいというのが私の願いなのですが、まだまだ時間はかかりそうです。

そんなゆっくりなタケルですが、お花を見つけたら、必ず「フラワー」と言いながら私にもってきてくれます。

普通の6歳児であれば、

「きれいなお花を見つけたからママにあげる!」

ということを言ってくれるのでしょうが、タケルはまだ「フラワー」だけです。

でも、その一言がめちゃくちゃ可愛くて愛おしいのです。

そして、タケルに

「このお花は何色?」

と聞くと、

「ピンク!」や 「オレンジ!」と元気よく、正しい答えが返ってきます。

ついこの間までは、タケルに質問をし、その答えがちゃんと返ってくるなんて夢のまた夢でした。

でも、今ではちゃんと私の質問を理解し、それに対しての答えも言えるようになっているのです。

健常児であれば、当たり前すぎてなんの変哲もないやり取りですが、タケルにとってはものすごい成長なのです。

それが何とも誇らしくて、何度もハグしてしまうのです。

こういう1つ1つの成長をゆっくりじっくり噛みしめながら喜べるのは、障害児の親の特権です。

 

また、タケルは身体的にはもうすぐ6歳ですが、精神年齢は2歳に届いているかいないかのレベルです。

なので、体は大きいのに、性格はまだまだ甘えん坊です。

いつも、「ママ、大好きだよ」と言わんばかりに私をぎゅーっと抱きしめてくれます。

外を歩いていても、いっぱい手を繋いできてくれます。

抱っこもせがんできます。

体重は20キロあるので、抱っこは決してラクではありませんが、

「もう、しょうがないなー」

と言いながらタケルを抱っこするときの幸福感は、何にも変えられません。

 

私のことをこんなにも愛してくれるタケル。

私のことをこんなにも必要としてくれるタケル。

仮に人生90年だとして、こんなにも誰かから愛される、必要とされる経験って、他にはないと思うのです。

その貴重さを、もうすぐ6歳になる今でも毎日感じさせてくれます。

心がじゅわーっと温かくなる瞬間、本当に幸せです。

 

障害を知る事で優しい人間になれた

タケルに障害があるとわかるまで、私は発達障害について何も知りませんでした。

「発達障害」「自閉症」「知的障害」といった名前は知っているものの、具体的にどういう特徴があるとかは何もわかっていませんでした。

また、本当に情けなく、恥ずかしい限りなのですが、私が多少なりとも障害者に対して偏見を抱いていたのは事実です。

知らないからこその恐怖と言いますか、例えば電車の中や街でぶつぶつ言っている人を見ると、

「何この人、こわい」

と感じ、そういう目を向けてしまっていたと思います。

そういう気持ちがあったから、タケルに障害があるとわかったとき、あれだけのショックを受けたのだと自覚していています。

「タケルも、以前に電車でぶつぶつ言ってたあの人みたいになってしまうのではないか…」

と、差別的な意識になってしまっていたのです。

 

でも、タケルの障害について調べれば調べるうちに、多くの障害者や障害児を育てる方々の本に出合いました。

そして、読んでいけば読んでいくほど、障害への知識と理解が深まると同時に、障害者ご本人や障害者を育てる方々への尊敬の念が湧いてきました。

今では、街で障害をお持ちとみられる方を見ると、なんだか温かい気持ちになれます。

そして、

「何か困っていることはないだろうか」

「私でお役に立てることはないだろうか」

というおせっかい本能が働き、もし彼らがSOSを発したらすぐに出動できるよう心の準備をしています。

また、街で障害者の育児や付き添いをしている方々を見ると、勝手に「同士」という意識になり、ちょっと泣きそうになります。

仮に障害児がぐずったり騒いでも、絶対に温かい目で見守ろうと心に決めています。

私がこれまで多くの方々にそうしてもらい、本当に嬉しかったから。

 

このように、タケルが障害を持って生まれてきてくれたことで、私は新しい世界を知ることができました。

自分の視野が広がりました。

そして、少しだけ優しい人間になりました。

私は母としてタケルを育てていますが、私もタケルに育ててもらっていると、日々感じています。

 

社会の温かさを常に実感

タケルが生まれてから約6年、私が障害児の母になってから約6年。

これまで本当に、一度たりともタケルが障害児であることに関して周りに何かを言われ、嫌な思いをしたことがないのです。

むしろ、毎日社会や人の温かさに触れて、本当に感謝でいっぱいの日々を送ることができています。

「日本人ってこんなに優しかったんだ…」

「日本の社会ってこんなに温かかったんだ…」

という実感は、タケルが障害児でなかったら気づくことができなかったことでしょう。

想いを全て書き記すことなんて到底無理ですが、この機会に、普段支えてもらっている方々への感謝を伝えたいと思います。

 

【ありがとう ~夫へ~】

まずは主人。

(これまで記事に全然登場しませんでしたが、)主人はもう見てられないくらいタケルLOVEです。

今でこそ多少は精神的に落ち着いてきた私ですが、まだタケルの障害や将来についての不安を自分なりに処理することができないとき、何度も主人と話しあいました。

当時、私は気分が落ち込んだり、先を考えて不安になったりしていましたが、主人は最初から一貫していました。

「障害があろうがなかろうが、タケルはタケルである」

「タケルはめちゃくちゃかわいい(むしろかわいすぎる)」

主人がここからぶれることは一度もありませんでした。

最初は、そんな主人の反応に私は苛立っていました。

「ちゃんと考えていないからそんな楽観的でいられるんだ」

「しょせん男親なんてこんなものだ。母親と父親では責任が違うんだ」

と主人に怒りの矛先を向け、無責任というレッテルを貼っていました。

それでも、色々と時間をかけて話していく中で、私はようやく気付くことができました。

「そうか、主人は私と違って、障害者に対してのマイナスな感情が一切ないんだ。だから、タケルに障害がある・ないは大きな問題ではないんだ」

と。

その時、主人の偉大さと自分の愚かさを改めて実感し、そして主人に対する尊敬の心をより抱くことができました。

 

私たちは一般的にいう「弱者」で、「マイノリティ」です。

保育園の運動会や発表会など、マジョリティの中に入る時など、ものすごい孤独感に襲われることがあります。

でも、主人が一緒にいてくれれば私は心から安心できます。

主人がいてくれてよかった。

心から感謝しています。

あなたのご主人は、障害者に対してどういう感情を持っている人ですか?

 

【ありがとう ~義理の両親へ~】

私の母は20年以上前に他界しており、色々あって実父や実兄ともほぼ疎遠状態なので、私にとって「両親」と言えるのは実親ではなく主人のお父さんとお母さんです。

タケルに障害があるとわかった後も、義理の両親は今までと変わりなくタケルのことを愛してくれています。

おじいちゃん、おばあちゃんが孫をかわいがる…

一般的には当たり前なのかもしれません。

しかし、少なくとも私の親はそうではないですし、(こちらもインターネット情報ですが、)中には自分の孫が障害児であることを嫌がり

「うちの血筋ではない」

と拒絶する方もいるらしいのです。

本当にありがたいことに、お義父さんもお義母さんも(本当は「お父さん」と「お母さん」と書きたいのですが、混乱を招くので。)タケルのことを温かく見守り、時に心配してくれます。

義両親の家の近くの空マンション情報を頻繁に調べては、

「近い方がよりタケルちゃんの面倒見れるから、引っ越しも考えたら?」

とまで言ってくれるのです。

拒絶どころか歩み寄ってくれる…

仏のような主人のご両親は、やっぱり仏でした。

次男のユズルをかわいがってくれているだけではなく、障害児であるタケルにも当たり前のように愛を注いでくださるお義父さんとお義母さんに、心から「ありがとう」と伝えたいです。

本当に大好きです。

お義父さんとお義母さんと家族になれて、私は幸せです。

 

【ありがとう ~保育園の先生方へ~】

タケルは障害を持っているという診断が下りて、私が真っ先に考えた不安は既に登園している保育園でした。

ただでさえ人手不足の保育業界。

障害児で手のかかるタケルをもう預かってはいただけないかもしれない…。

そうなったらどうしよう…。通える保育園が見つからなければ、私は大好きな仕事を辞めなくてはいけないかもしれない…。

そういう不安でした。

なので、本音を言えば診断が下りたことを言わずに過ごしたい。

しかし、下りた以上、言わない訳にはいきません。

後日、園長先生と当時の担任の先生にお時間を作っていただき、勇気をふり絞って診断の結果をお伝えしました。

そして、

「すみませんが、もうタケルくんはこちらではお預かりできません」と言われてしまうかもしれない。でも、その言葉をいつ言われるのか、戦々恐々とする日々を送るのに耐えられる自信はない…。

そう思い、私の方から、

「もうタケルくんをお預かりする事はできません、ってことも、あり得ますよね?」

とビクビクしながら切り出してみました。

すると、園長先生はハッキリと、

「タケルくんをお預かりしない、なんてことは一切考えておりません」

と私の目をまっすぐ見ながらおっしゃってくださったのです。

その言葉を聴き、嬉しすぎて涙がどっと溢れ、視界が一気にぼやけたのを覚えています。

しかも、保育園はその後、タケル専属の加配の先生を付けて下さり、担任の先生は頻繁に障害児保育に関する研修に参加してくださるようになりました。

担任ではない先生にもタケルの情報を共有してくださっているので、園全体でタケルを見守って下さっているのがとてもよく分かります。

タケルが初めてトイレでオシッコできた日は、私が園の玄関に入ってからタケルの教室に行くまでに4人の先生に話しかけられ、

「タケちゃんママ、今日、タケちゃんがね!」

と皆さんすごく嬉しそうに報告してくださいました。

あぁ、タケルは何て愛されている子なんだろう…、と毎日実感しています。

保育園へのご恩は、絶対に一生忘れません。

 

【ありがとう ~ママ友へ~】

保育園へのご報告は無事に終わりましたが、同じクラスのご両親は?

中には、子供のクラスメイトが障害児であることを快く思わない方もいらっしゃるでしょう。

タケルが何か悪い事をしたわけでもないのに、障害児というだけで煙たがられるなんて、親としてはつらいです。

しかし、タケルの特徴は年を追うごとに顕著になっていっているので、お伝えしない訳にはいきません。

園長先生と担任の先生にご報告した数日後にちょうど保護者会があったので、「この日にみなさんにお伝えしなくては…」と決めていました。

そして説明会開始。

「何を言われるのだろう…」

「どんな顔をされるんだろう…」

いただくコメントによっては、退園も考えなくてはと覚悟していました。

考えれば考える程緊張し、説明会の最中も膝の上でハンカチを握りしめていました。

そして、最後の質問コーナーに差し掛かったところで「今だ」と思い、サッと手を挙げました。

保護者の方々の方を向き、

「あの…、」

と言った瞬間、不安と恐怖で涙がどっと溢れ、いきなり嗚咽からのスタートです。

「あの、あの…、今日の参観でご覧いただいた通り、タケルには障害があります。自閉症と中度の知的障害です。」

「親としては、タケルが元気で生きていてくれるだけで十分なのですが、もしかしたら今後、タケルがみなさんのお子さんに何かご迷惑をおかけするかもしれません…。その時は本当に申し訳ありません…。」

「こうやって、まだタケルが何もしていない状態なのに謝るのは、私自身がタケルを否定していることになるんじゃないか?という葛藤はすごくあるのですが、でも、タケルが大きな声を出したりしてみなさんのお子さんの集中を妨げるようなことがあれば、やっぱり申し訳ないので、今、すごく複雑な心境です。」

「あの…、こんなことを言って本当に図々しいのは十分承知なのですが、タケルはまだ話す事ができませんので、もしタケルが何か困っている事がありましたら、どうか助けていただけないでしょうか…?本当にすみません…。」

というお話をさせていただきました。

お話の最中、私の頭の中は真っ白で、涙がとめどなく溢れるので、みなさんがどういう表情で聞いてくださっているのかよく見えませんでしたが、何人かのお母さんは泣きながら聞いてくださっていました。

これまで、セミナーやスピーチな何百回とやってきましたが、人生で最も緊張したスピーチでした。

そして保護者会終了。

「何とかお伝え出来た…」という安堵感と疲労感で私は廃人のようになっていました。

すると、何人かのお母さんがわざわざ私のところまで来てくれました。

そして、

「大丈夫だよ」

「うちの子も私も、タケちゃんのこと大好きだからね」

という言葉をかけてくれました。

もう本当に嬉しくて嬉しくて、私は「ありがとう、ありがとう」と言いながら再び泣くことしかできませんでした。

 

その保護者会からもうすぐ2年――。

ママ友は相変わらず、タケルを見ると「タケちゃん、おはよう!」と声をかけてくれます。

中には、学年が違う子のお母さんなのに、「タケちゃん、運動会楽しかった?」「発表会のタケちゃん、すっごく可愛かったですね!」と話し掛けてくださった方もいらっしゃいました。

良くも悪くも目立つタケルですが、今まで「なに、この子」という顔をされたことは一度もありません。

ご両親の優しさはお子さんにも伝わっていて、園にはタケルのことをいじめたりからかったりする子はいません。

みんな、本当に優しい子たちばかりです。

こんなに温かい方々に囲まれて、タケルも私も本当に幸せです。

【お知らせ】

昔の私の様に、お子さんの将来が見えなくて不安でいる方のお役に立てればと思い、タケルの動画を Youtube にアップしています。

良かったらご覧ください!

written by 内木 美樹

 

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お腹の子は障害児? 中絶を考える前に知ってほしい表と裏⑤

お腹の子は障害児? 中絶を考える前に知ってほしい表と裏③

障害児を育てる上での大変なこと(タケルの場合)

  1. 障害児の母からあなたへのお願い 「真実を知ってから決断をして欲しい」
  2. 長男の話 ~2歳11ヵ月で「自閉症と中度の知的障害」と診断~
  3. 障害児を育てる上での大変なこと(タケルの場合) ☜ 今ここ
  4. 障害児の母だからこそ知る事ができた幸せ 
  5. 障害児子育ての大変さを軽減する方法
  6. 障害児の子育てのプラスもマイナスも知る方法

「障害は個性だ」と言われています。

初めてこの言葉を聞いたとき、障害を美化しようとしているように私は感じたのですが、段々とタケルの障害を理解するうえで、この言葉の正しさが分かってきました。

なぜなら、
自閉症+中度の知的障害=「こういう特徴」
という方程式はないからです。

障害の種類や度合いが同じでも、特徴は人それぞれで大きく異なります。

もともとの性格や生まれ育った環境、障害児としての支援の有無、そして、周りの大人がどれだけ障害の特徴を理解しているか…。

これらによって、それぞれの持つ障害の特徴は大きく変わってっきます。

ですので、同じ障害を持った同じ年頃の子でも、個人差が大きくあるので、「個性」と言われているのだと、私は解釈しています。

しかし、時には「個性」では済まされないという気持ちになるほど、子育てがつらくなる時もあります。

タケルは比較的育てやすい子だと、私は感じています。

性格は(主人に似て)穏やかで優しく、多動性や攻撃性もないので、社会性は低いものの、人に危害を与えるようなことはしません。

しかし、それでも育てていく上で、つらいことは多々あります。

今回の記事では、タケルの2歳年下の弟(ユズル/今のところ健常児)との違いなども交えて、現在障害児子育て真っ最中の私がつらいと感じることについて、飾らず美化せず、ありのままをお伝えします。

 

共働きには厳しい?保育園と療育の両立

【集団行動が苦手なタケル、保育園の登園を渋るようになってきた】

私は仕事LOVEな人間な為、タケルはゼロ歳児の頃から保育園に通っています。

3歳くらいまでは、登園を嫌がることはなく、毎日ご機嫌に登園できていました。

しかし、段々と大きくなるにつれて、同じクラスの子供の人数も増え、周りの子の声も成長と共に大きくなっていくことで、がやがやしたところが苦手なタケルには、居場所を作るのが難しくなってきたようです。

また、保育園は当然、集団行動ですので、運動会の前には運動会の練習をし、発表会の前には発表会の練習をします。

しかし、タケルは公園で遊びたい。

公園に行けない理由はおそらく理解できていると思います。

ただ、気持ちの切り替えをするのが苦手なのが自閉症の1つの特徴ですので、

「そっか、運動会の前だから公園に行けないんだ。うん、わかった」

とはならないのです。

タケルもゆっくりではありますが成長していますので、年々意思が強くなってきます。

しかし、なかなかやりたいようにできず、気持ちの切り替えもできない…。

そのような日が続き、少しずつ、登園を嫌がる日が増えてきました。

保育園の先生方は、タケルにとってどういう環境を作ってあげればいいのかを、日々ものすごく試行錯誤してくださっています。

本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

しかし、先生の数には限界がありますし、ほかの子にとってもいい環境を作るのが先生のお仕事ですので、タケルばかりを優先するわけにはいきません。

そのような日が続いたので、タケルが年長になってから、午前中は療育、午後は保育園、というリズムに変更することにしました。

 

【午前は療育、午後は保育園へ 連れて行くのは毎日私…】

そんなわけで、午前は1駅離れた児童発達支援(未就学児で受給者証を持っている子が通える施設)に通い、午後は保育園へ、という生活が始まりました。
*受給者証とは、児童発達支援のような福祉サービスを利用するために、市や町から交付される証明書のことです。

ここで問題なのが、登園までの道のりです。

弟のユズルは今まで通り、朝から夕方まで保育園に行きます。

しかし、タケルは午前は療育、午後は保育園。

なので、毎朝このような流れで登園させています。

  1. タケル、ユズル、私の3人は車でまず保育園へ
  2. ユズルを保育園に預ける
  3. 車でタケルと一緒に、隣駅にある療育施設(児童発達支援)へ
  4. 私、仕事へ!(療育施設から保育園までは、療育の先生方が車で送ってくれる)

移動は車なのでそれほど大変ではないのですが、ラッシュの時間で道が混んでいることもあり、2人を保育園だけに通わせていた時に比べると、結構な時間がかかります。

ただ、療育に通うことでタケルが笑顔で登園してくれるのであれば…と一抹の期待を抱いていたのですが、なかなかそうもいきませんでした。

 

【療育すらも渋るタケル! 登園前に20分の公園遊びで心を満たす】

最初の1週間ほどは、静かでタケルの大好きな体を使った遊びを多く取り入れてくれる療育施設にご機嫌で登園できていました。

しかし、段々と療育さえも渋るようになってしまったのです…。

私、もう絶望するしかありません。

しかし、かと言って嫌がるタケルを無理やり登園させるようなことは絶対にしたくありません。

登園したらしたでちゃんと楽しめているのです。

ただ、本音を言えばママと一緒にいたいので、なんだかんだ時間を稼いでいるのです。

じゃあ、仕方ない。

タケルの心を満たしてから登園させるか。

そんなわけで、2か月くらい前から、毎日登園前に公園に行き、ブランコに乗ったり、今はまっているスケートボードで遊ばせてから、療育に向かっています。

ただでさえ時間がなく、忙しい朝の時間に公園に行くことになるなんて、思いもよりませんでした。

しかも、今の時期は朝から30度超なので、顔から汗がポタポタと滴るほど暑いです。

服も汗でびっしょりなので、着替えも持参です。

私の心に余裕があれば、「タケルが笑顔だ(^ ^) 公園に来てよかった!」となるのですが、心が病んでいるときはなかなかそのようにはならず、

「公園に行っているのに、それでも登園を渋るなんて…。どうしてタケルは分かってくれないんだろう…」

「周りのお母さん方は当たり前のように登園させているのに、どうして私だけ毎朝、こんなにも大変な思いをしなくてはいけないんだろう…」

と、ほかのお母さん方が涙が出る程うらやましくなります。

そして、母親なのにこんな風に想ってしまい、タケルにどうしようもない程申し訳ない気持ちでいっぱいになるのです。

タケルは何も悪くないのに…。

 

保育参観や運動会、発表会は心が痛む

一番つらいのがこの部分です。

普段は、療育への見送りと保育園へのお迎えなので、ほかの子とタケルを比べる必要がありません。

いつもタケルとお弟のユズルだけしか見ていないので、心は何とか保てています。

しかし、年に1回ずつある保育参観、運動会、そして発表会は、否が応でも同い年の子とタケルの違いが目に入ってきます。

比べたくないし、比べることに何の意味もないことはわかっているのですが、あまりにも他の子と違い、また、私の予想をはるかに上回って集団行動がとれていないので、

「あぁ、タケルはやっぱり障害児なんだな…」

と痛感させられます。

体操のクラスの最中、他の子は跳び箱を先生の指示通りにできていますが、タケルは一人でマットの上でジャンプしている。

製作の時間中、他の子は先生の言うことを聞きながら製作が出来ているが、タケルは床に寝そべっている。

運動会のダンスの時、みんな揃ってきれいなダンスが出来ている。タケル以外は。

そして、

「タケルがいなければ、もっと完成度の高いダンスが出来上がるのではないか?」
「他の子のご両親にご迷惑をかけているのではないか?」

と疑心暗鬼になってしまい、どんどん負のスパイラルに陥ります…。

 

普段はタケルのかわいい部分、成長できた部分に目を向けていますが、こういう場ではどうしても、「他の子ができていてタケルができていない事」に気持ちが向いてしまうのです。

そして、周りの目や迷惑を考え、どんどん気持ちが暗くなってきて、どうしようもない程の孤独感に苛まれるのです。

タケルの成長は誰よりも喜び、しっかり見届けたい。でも、つらい…。

本当は楽しみであるはずの子供の晴れ舞台が、私にとっては、楽しみと恐怖の狭間で揺れています。

主人が一緒に来てくれればだいぶラクな気持ちになるのですが、私一人で参観に行ったときは、涙をこらえるので必死でした。

 

【次のストーリーを読む】

お腹の子は障害児? 中絶を考える前に知ってほしい表と裏④

 

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良かったらご覧ください!

written by 内木 美樹

お腹の子は障害児? 中絶を考える前に知ってほしい表と裏②

長男の話 ~3歳手前で自閉症と中度の知的障害と診断~

  1. 障害児の母からあなたへのお願い 「真実を知ってから決断をして欲しい」
  2. 長男の話 ~2歳11ヵ月で「自閉症と中度の知的障害」と診断~ ☜ 今ここ
  3. 障害児を育てる上での大変なこと(タケルの場合)
  4. 障害児の母だからこそ知る事ができた幸せ 
  5. 障害児子育ての大変さを軽減する方法
  6. 障害児の子育てのプラスもマイナスも知る方法

まずは、私の長男(タケル)が発達障害の診断を受けることになった経緯と、そのときの不安な気持ちについて書きます。

(ここは我が家の個人的な話になりますので、ご興味のない方は次のストーリーに進んで下さいね。)

 

保育園の先生から突然な話 「タケちゃん、耳が聞こえてないかも」

私は昔から仕事LOVEな人間です。

出産後、退院したその日から、子供が寝ている隙を見てPCを開いて仕事をするような人間なので、2人の息子は当然のようにゼロ歳児から保育園に通っています。

長男のタケルは、ゼロ歳児クラスでは特に何も言われる事無く育ちました。

生後11か月でつかまり立ちを始めたものの、その後なかなか歩かないまま月日が流れましたが、担任のおばあちゃん先生からは

「タケちゃんはどうやら歩く気がないようです」

と言われていたので、

「本人にその気がないなら仕方ないわなぁ」

と軽く受け止め、成長に遅れがあるなんて微塵も感じていませんでした。

1歳児クラスになっても、言葉がなかなか出てこないという部分もありました。

ただ、同じクラスのママ友と話していても、

「男の子は成長がゆっくりっていうし、大丈夫よ!」

「バイリンガルの子は、そうじゃない子と比べて遅いって聞いたことあるよ!」

うちは両親共に日本人ですが、2人共に英語が話せるので、私はタケルに対してずっと英語で話しかけていたのです。

という言葉をもらっていたので、大して気にはしていませんでした。

しかし、その日は突然訪れました。

タケルが2歳になる少し前だったと思います。

いつものように17時に保育園にお迎えに行くと、担任のベテラン先生から、

「ママ、今ちょっといいかしら。タケちゃん、耳が聞こえていないかも。」

という指摘をいただいたのです。

「へ?」

と寝耳に水の私。

「普通、これくらいの年になると、名前を呼ばれたらみんな振り返るの。『とーまー』ね、振り返るでしょ?でもね、タケちゃんは名前を呼んでも振り返らないの。『タケちゃーん。』…ほらね。お家ではどう?」

「ど、どうと言われても…。」

今まで、タケルの耳が悪いなんて考えたこともなかったので、ただただ困惑しました。

「い、家では…、呼んだら振り返る事もあるので、聞こえてないってことはないと思うのですが…。」

と、これまでのタケルの行動を走馬灯のように振り返りながら、なんとか返答。

すると、

「一度、お医者さんに診てもらったら?」

というアドバイスをいただきました。

このベテラン先生、かなりはきはきズバズバしていますが、子供への愛はとても深く、保護者からも絶大な信頼を受けている先生です。

もちろん、私も心から信頼していましたし、そんな方が、生半可な気持ちでこういう事を言う訳がない、というのは分かっていました。

でも、タケルの耳が正常に機能していない、とはどうしても考えられなかったのです。

確かに日中は保育園に預けているので離れていますが、朝や晩、土日はずっと一緒です。

もし聞こえていなかったら、さすがに何か違和感があるはず…。

でも、そんな違和感は感じたことはない。

それは自信を持って言える。

でも…、もし耳は正常であれば、残る可能性は2つ。

心配のしすぎか、もしくは…。

「と、とりあえず今日、耳鼻科に行ってきます」

と先生にお伝えし、タケルを連れて、1駅隣の耳鼻科まで急いで自転車をこぎました。

しかし、道中私の目の前は真っ暗でした。

「どうしよう、どうしよう、どうしよう…」

と、不安、恐怖、困惑、混乱、とまどいといったありとあらゆる感情に襲われていました。

もし耳が聞こえていないとしても、補聴器を使ったり手話で会話をすることは可能だろう…。

でも、もし発達障害があったら…?

当時、発達障害という名前は知っていましたが、具体的にどういうものなのか、どういう症状があり、将来どのように過ごせるのか、全く知りませんでした。

知らないから、恐怖でした。

見えないから、不安でした。

 

検査~診察までの不安、恐怖、困惑、混乱、とまどい

その後、街の耳鼻科から大病院の耳鼻科への紹介状をいただき、耳の機能や脳波を調べてもらいましたが、タケルの耳に何ら異常はありませんでした。

その時点でタケルは既に2歳になっていましたが、相変わらず全く言葉を発しません。

保育園でも、明らかに他の子と違う行動を取っています。

いよいよ、恐怖が現実味を帯びてきました。

私は毎日、インターネットで発達障害について調べる日々。

タケルに該当する項目と当てはまらない項目があり、読めば読むほど混乱します。

私はもともと、白と黒をはっきりさせないと気が済まないタイプです。

もし障害があるのであれば、それはどういう障害で、どうすればより改善できるのかをすぐにでも知りたかった私は、発達についての検査を受けるべく、発達障害に詳しい小児科医を近くの病院で見つけました。

医師の診察は最短でも4か月先でしたが、迷わず予約し、悶々とした4か月を過ごしました。

そして、待ちに待った診察の日…。

私は、

「大丈夫ですよ。ちょっと成長がゆっくりなだけで、タケルくんに障害の傾向は見られませんよ」

という言葉を心の底から願っていました。

しかし、先生はそのような事は一切言いません。

かと言って、「障害がある」とも言いません。

先生の話の内容から、「この先生は、タケルに障害があることが分かったんだろうな」というニュアンスは察知できるのですが、はっきりそのようには言ってくれないのです。

代わりに、市が運営している「こども発達支援センター」を紹介してもらいました。

「ここに相談すれば、色々なサポートが受けられるから」と。

後から冷静になって分かったことですが、どうやらこの先生は、タケルが診察室に入ってきた瞬間、タケルが自閉症であることを読み取ったようです。

ただ、きちんとした検査を受けずして、そのように伝えることは医師として出来ません。

なので、検査を受けることができる「こども発達支援センター」を教えてくれたのでした。

 

ようやく診断へ 願っていた「普通の人生」が崩れた瞬間

その後すぐに「こども発達支援センター」に連絡し、まずは心理士の先生との面会が決まりました。

そして、「こども発達支援センター」で行っている次の検査日に予約を入れ、心理士の先生がタケルの様子を検査し、ケースワーカーの先生が私への聞き取りによる検査を行いました。

最後に、次の予約日に医師が前回の検査結果をもとにタケルの様子を診ながら、最終的な診断を下しました。

その結果、自閉症および中度の知的障害と診断されました。

担任の先生から「耳が聞こえていないかも」と言われてから、約1年後のことです。

自閉症であることはある程度予想していたのですが、知的障害(しかも中度)もあるとこはどこかで避けて考えていたので、

「やっと診断が下りた…」

とスッキリした気持ちの反面、

「知的障害もあるなんて…」

と、深くショックを受けた私でした。

タケルの障害をなんとかプラスに考えようと自閉症のことをたくさん調べ、

「なんだ、世の天才の多くは自閉症(アスペルガー症候群)なんじゃん!じゃあ、タケルもすごい人間になるのかも!」

と明るく前向きに考えようと努めていましたが、知的障害を伴う自閉症と、アスペルガーのように知的障害を伴わない自閉症は大きく違います。

私が調べた限りですが、中度の知的障害以上を持っている人の結婚率やほぼゼロに近く、就職も決して容易ではありません。

普通に学校に行き、普通に友達を作り、人並みに恋愛をし、将来は就職をして結婚することが当たり前だと思っていました。

でも、タケルにはそうではない…。

悲しさや虚しさ、タケルへの申し訳なさ、不安、絶望…。

色々な感情が再び私を襲い、気持ちを切り替えたと思いきやまた落ち込み…を何度も何度も繰り返したのでした。

 

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written by 内木 美樹

お腹の子は障害児? 中絶を考える前に知ってほしい表と裏①

障害児の母からあなたへのお願い・・・
「真実を知ってから決断をして欲しい」

  1. 障害児の母からあなたへのお願い 「真実を知ってから決断をして欲しい」
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  3. 障害児を育てる上での大変なこと(タケルの場合)
  4. 障害児の母だからこそ知る事ができた幸せ 
  5. 障害児子育ての大変さを軽減する方法
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このブログを読んでいるあなたは、今、どういう立場にいらっしゃる方でしょうか?

お腹の中のお子さんに障害の可能性が分かり、中絶を考えている方ですか?

それとも、生まれてきたお子さんの成長スピードが気になり、「発達障害かも…」と不安を抱えていらっしゃる方でしょうか?

わが子に障害があるなんて、夢にも思っていなかったと思います。

現実に起こり得ることは分かっていても、それは遠い誰かの話で、まさか自分がそうなるなんて、晴天の霹靂だったのではないでしょうか?

私も全く同じです。

わが家には2人の息子がいます。

そして、長男のタケル(もうすぐ6歳)は自閉症と中度~重度にかけて知的障害があります。

タケルが2歳11か月の時にこのような診断を受けたのですが、「わが子が障害児かも」と初めて疑いが出たとき、私は目の前が真っ暗になり、不安と恐怖に押しつぶされ、「どうしよう、どうしよう、どうしよう…」と頭の中で繰り返していたこと、今でもはっきりと覚えています。

なので、今この記事を読んでくださっているあなたのお気持ち、とてもよく分かるつもりでいます。

 

お子さんの発達のゆっくり度合いを心配されている方へ

お子さんが既に生まれているあなた、とりあえず発達の検査を受けてみてはいかがでしょうか?

私の話で恐縮ですが、私は昔から「もやもや」が嫌いなタイプでした。

白黒はっきりさせたかったので、タケルに発達障害の疑いが出た瞬間に「検査を受けよう!」と思い、最終的には住んでいる市が運営している「子供発達支援センター」にたどり着き、そこで検査を受け、診断をいただきました。

「やはり発達障害…」とショックはありましたが、スッキリもしましたよ。

恐らく、あなたのお子さんも遅かれ早かれ検査は受けることになると思います。

それであれば早めに受け、仮に発達障害の診断が下りたとしても、対応の仕方も早めに分かった方が、何よりもお子さんの為になりますよ。

子育てにはタイムリミットがあります。

先延ばしは誰の得にもならないと思うのです。

 

出生前診断の結果、赤ちゃんに障害の可能性が高いことが分かった方へ

そして、お子さんがまだお腹にいらっしゃるあなたには、選択肢が大きく分けて2つありますよね。

お子さんが障害を持っている事が高い場合、生むのか、生まないのか。

中絶するのか、生み育てるのか…。

周りに相談をしたら、あなたのことを大切に想っている人であればあるほど、中絶を勧めるかもしれません。

「障害児の子育てなんて大変だから、今回は諦めた方がいい」

「つらい子育てをするあなたを見たくない」

という言葉をもらうかもしれません。

確かに、障害児の子育ては決してラクではありません。

つらいこともたくさんあります。

しなくていい苦労もたくさんあります。

きっと、あなたは何度も何度も泣くでしょう。

出生前診断を受け、陽性反応が出た方の内、90%以上の人が中絶を選んでいるのは、このようなことを考えてなのではないでしょうか。

いっぱい悩んで出した、人生最大の決断です。

仮に中絶を選んだとしても、あなたが一生懸命悩んで出した結論であれば、誰もあなたを責めません。

だから、後で後悔しないように、今、たくさん悩んで下さい。

 

障害児子育ての「マイナス」と「プラス」とは?

ただ、ここで私からお願いがあるのです。

それは、障害児を生み育てる上での「マイナス」と「プラス」の両方を知ってから決断を出して欲しい、という事。

世の中に、マイナスな部分しかない出来事って本当にわずかだと思うのです。

大半の事は、マイナスがあれば、必ずプラスもある。

「障害児の子育ては大変」

「子供が障害児なんてつらすぎる」

これらは全部マイナスな事実です。

じゃあ、プラスは?

あなたは今、「障害児を育てることで得られる幸せ」をどれだけ知っていますか?

このブログでは、障害児子育ての中で、私がこれまでに経験したプラスとマイナスを包み隠さずお伝えします。

決してプラスやマイナスのどちらかに偏ったりすることなく、出来るだけフラットになるように、分かりやすく冷静に書くつもりです。(とは言え、私にも感情があるのでなかなか難しい部分ではあるのですが。)

私のこれまでの経験なんて、世の中に数多くある障害児子育てのほんの一部でしかありませんが、障害児を生み、育てる上での苦労話と、障害児の母だからこそ得ることができた幸せについて、是非知っていただきたい。

その上で、生むか、中絶するかの判断をしてもらいたい。

そういう願いを込めて、このブログを書いています。

私の願いが、あなたが後悔のない決断をする為のお役に立てればとても嬉しいです。

 

【次のストーリーを読む】

お腹の子は障害児? 中絶を考える前に知ってほしい表と裏②

 

【お知らせ】

昔の私の様に、お子さんの将来が見えなくて不安でいる方のお役に立てればと思い、タケルの動画を Youtube にアップしています。

良かったらご覧ください!

written by 内木 美樹

【8/27(火)】神保町でセミナー行います

外国人客を集客して売上を上げる方法

 

こんにちは、(株)華ひらくで代表をしております、飲食店インバウンド専門家の内木美樹です。

2019年8月27日(火)の14時半~、以下の内容のセミナーを興産信用金庫神保町支店・本部KOSANビル4階にて開催致します。

 

  1. なぜインバウンド対策が必要なのか?
  2. 集客編① ~お金をかけずに海外の方を集客する方法~
  3. 集客編② ~外国人にとって入りやすい飲食店とは?~
  4. 売上編① ~外国人客をお迎えする上で最も大切なこと~
  5. 売上編② ~注文されやすいメニューとされにくいメニュー~
  6. 売上編③ ~最低限の接客英会話~
  7. 売上編④ ~ご満足いただきながら売上を上げる方法~

 

ありがたいことに、最近は飲食店に特化したセミナーのご依頼も増えています。

私もセミナー毎に新たな学びがあり、気づきも多く得ていますので、セミナーをやればやる程自分のセミナー力が上っていると自負しています。

 

去年も東京・京橋で飲食店向けのセミナーをさせていただきましたが、去年よりもさらにバージョンアップした内容をお届けしますので、去年お越しいただいた方も、まだお見えになっていない方も、ご応募お待ちしています!

セミナーのお申し込みはこちら

 

「食べられないものはありますか?」を英語で何て言う?

【飲食店の接客英語】
「食べられないものはありますか?」を英語で何て言う?

Hi, guys!
アメリカ・ラスベガス近くのカジノホテルでウエイトレスをしていました、
飲食店専門の接客英会話講師の MIKI です。​

さて、今回の動画は、お料理のご注文を取りながら、「何か食べられないものはありますか?」と、質問する方法です。それがこちら。

Is there anything you can’t eat?

 

動画内の接客英語を確認しよう!

こちらの動画内の接客では、このように会話しています。

  • お客様  : What types of tempura do you recommend?(どの天ぷらがおすすめですか?)
  • 店員  :Is there anything you can’t eat? (食べられないものはありますか?)
  • お客様 :No, I can eat everything.(いや、何でも食べられますよ)
  • 店員 :Alright! So,,,(それであれば、、、)

 

「食べられないものはありますか?」は “Is there anything you can’t eat?”

世の中には、

  • 食物アレルギーをお持ちの方
  • 宗教の関係で口にできない食材をお持ちの方
  • ベジタリアンの方

など、私たちが想像もできないような食材がNGという方は多くいらっしゃいます。

日本ではまだこれらの方々はマイノリティですが、人口の大半が(豚やお酒を口にできない)ムスリムという国も数多くあります。

今年の秋に開催されるラグビーW杯では、多くの国の方がというよりは、オーストラリア、イギリス、ニュージーランド、南アフリカなど、来日される方々の国は限られると思いますが、2020年の東京オリンピック・パラリンピックは違います。

本当に多くの、様々な方々が首都圏にワッと訪れることは、火を見るよりも明らかです。

当然、食べられない食材をお持ちの方もいーっぱい来日されるでしょう。

「食べられないものはありますか?」を(しかも英語で!)質問するのは非効率化もしれません。

しかし、飲食店に一番大切なのは、おいしさや楽しさよりも安心・安全です。

どの国の方が来店されても、安心してお食事を楽しめることができる環境をご用意するのが、飲食店の最大で最低限の務めだと、私は考えています。

大丈夫。東京オリンピック・パラリンピックまではあと1年あります。

これから毎日、”Is there anything you can’t eat?” を聞くように習慣をつけて、海外の方がワッと来日されてもご対応できるよう、準備を始めましょう!

 

 

「食物アレルギーはお持ちですか?」は “Do you have any food allergies?”

 

「食物アレルギーはお持ちですか?」を英語で聞く際は、”Do you have any food allergies?” といいます。

ここでのポイントは、「アレルギー」の発音です。

「アレルギー」といってもほぼほぼ通じませんので、「アレルギー」ではなく「アラジー」といいましょう。(現在公開中の「アラジン」みたいな!)

written by 内木美樹(華ひらく代表取締役/飲食店インバウンドの専門家)

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