海外のお客様のニーズをいち早くキャッチ出来る魔法の質問
「お味はいかがですか?」「何か足りないものはありませんか?」と店員さんの方から歩み寄ることの大切さ
こんにちは!
アメリカのラスベガス近くでウエートレスとして勤務していました、(株)華ひらくの接客英語講師 MIKI です。
飲食店で海外のお客様を接客している際、
- 「注文したものと違う…」
- 「取り皿が追加で欲しいな」
- 「ビールをお替りしたい」
というようなお客様のニーズをいち早く掴むことができる、魔法の質問をご存知ですか?
それがこちら。
お客様がメインのお食事を2~3口召し上がった後に、
“Is everything OK?”
と聞くと、クチコミサイトで悪い評価を書かれたり、クレームにつながる可能性を極力減らすだけではなく、お客様の満足度向上に繋がりますので、とてもオススメです!
動画内の接客会話を確認しよう
動画ではお客様とこのようなやり取りをしています。
- 店員 :Is everything OK?(お味はいかがですか?)
- お客様 :Everything is amazing.(とってもおいしいです)
- 店員 :Oh, thank you.(ありがとうございます)
なぜニーズをキャッチする必要があるのか?
もしかしたら皆さんの中には、
「必要があればお客が店員を呼べばいいじゃないか」
と思うかもしれません。
しかしこの「店員を呼ぶ」という行為、海外(特に欧米)ではとっても失礼なことなので、「用があっても店員を呼ばない(気づかれるまで待つ)」というお客様は一定数いらっしゃいます。
実際に、私のイギリス人の友達に、「飲食店で店員を『すみません』って呼ぶ?」って聞いたら、
「呼ばないよ。そんな事したら、一緒にいる友達から『なんでそんな失礼な事するの?』って非難されちゃうよ」
と言っていました。
また、日本に4年以上住んでいるポーランド人の友達も、
「未だに日本の飲食店で、『すみません』って店員を呼ぶのは慣れないんだよね。。。」
と言っていました。
では、なぜ店員を呼ぶことが失礼に当たるのでしょうか?
それは、
「すみません」と店員を呼ぶ = 周りのお客の前で店員の恥をさらす
ことになるからなのです。
と言うのも、私が働いていたカジノホテルの飲食店も然り、欧米の多くの飲食店は各ウエイター/ウエートレスの担当テーブルが決まっています。
例えば私の場合、シフトに入るとまずは「今夜の私のはセクションは2か。」という様に、自分の担当セクションを確認します。
そして、基本的には自分のセクション以外のお客様のご注文を取ったりお料理を運ぶことはありません。
仮に、担当外のセクションのお客様から「注文いいですか?」と言われても、「では、担当の者を呼んできますね」と言ってその場を去るか、一応注文は取りつつ、そのメモを担当者に渡すだけで、オーダーは打ちません。
その代わり、自分の担当テーブルは常に目を光らせて、お客様が何かお困りではないか、私を探してはいないかと、随時気を配ります。
つまり、このようなシステムがあるにも関わらず、お客様が店員を「すみません」と呼んでしまうと、周りのお客様の前で「あなたは十分な仕事をしていないですよ!」と伝えることになってしまうのです。
そのような文化が欧米にはあるので、一般的に欧米の方は、日本に来ても店員を呼ぶことはしません。(静かに手を挙げたり、ボタンを押すことはあります。)
なので、店員さんが「呼ばれないから行かない」という事であれば、そのお客様は本当はもう1杯飲みたかったのに、注文できないまま お支払い ➡ 退店 という事も大いに起こるのです。
“Is everything OK?” と聞けば、お客様は思う存分注文が出来、その分お店の売り上げも上がる!
“Is everything OK?” と聞くタイミングは?
“Is everything OK?” と質問するのはどのタイミングがいいのでしょうか?
私がカジノホテルで働き始めたころ、先輩から
「お客様がメインのお料理を2~3口召し上がった頃に聞くのがベスト」
と教わりました。
逆に、以下はNGなタイミングです。☟
- お料理を出してすぐに聞きに行く
➡ 「まだ食べてないよ」と言われ、2度手間になる可能性あり - 前菜を出して早速聞きに行く
➡ “Is everything OK?” は1組のお客様に何度も聞くとしつこくなり、逆に煙たがられます。メインのお料理の後の1回か、メイン&デザートの2回で十分。 - お料理を食べ終えた後に質問する
➡ 食べ終えた後に「焼き加減が注文したのと違った」などと言われても、今更どうすることも出来ませんよね。なので、お客様が食べ終える前に聞きましょう!
“Is everything OK?” と聞いたらお客様から何て返ってくる?
店員であるみなさんが、お客様に “Is everything OK?” と聞いたら、(私の経験上、)90%以上の割合でこのように返ってきます。
- “Yes, thank you.” (はい、大丈夫です)
- “Everything is great!” (とってもおいしいです!)
- “Everything is amazing!(とってもおいしいです!)
- “Could I have another beer?” (ビールのお替りお願いできますか?)
しかし稀に、このように返ってくることもあるでしょう。
- “This is not what I ordered.” (注文したものと違います)
- “I think these French fries are too salty.” (ポテトがしょっぱいです)
- “I ordered medium rare, but this is well-done.” (ミディアムレアで注文したのに、これはウェルダンです)
このような場合、まずは “I’m sorry.” と不快にさせてしまったことを謝り、”I’ll go check.(確認して参ります)” と言って適切な対応を取りましょう。
以上、今日のレッスンでした!
華ひらくは飲食店専門の接客英会話コンサルタントです。インバウンド(訪日外国人や訪日外国人旅行者)が増える中、外国人に対しての接客英会話は、広く求められております。当社の代表である内木美樹は、アメリカ・ネバダ州の国際ホテル「Peppermill Resort Hotel」内のレストランで、日本人が誰もいない環境の中、マネージャーから「No. 1 food server」と称された実績があります。
その知識と経験を活かし、飲食店の方々に出張型の英会話レッスンを行っております。飲食店に特化したレッスン内容になりますので、多くの飲食店様からご好評いただいております。レッスンは基礎レッスンから行いますので、英語がチンプンカンプンという初心者の方でも安心して受講してください。
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written by 内木 美樹(飲食店インバウンド専門家/飲食店専門の英語講師)