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すてべて飲食店に英会話を。
華ひらくの接客英会話ブログ
  • 2019年8月20日

お腹の子は障害児? 中絶を考える前に知ってほしい表と裏②

長男の話 ~3歳手前で自閉症と中度の知的障害と診断~

  1. 障害児の母からあなたへのお願い 「真実を知ってから決断をして欲しい」
  2. 長男の話 ~2歳11ヵ月で「自閉症と中度の知的障害」と診断~ ☜ 今ここ
  3. 障害児を育てる上での大変なこと(タケルの場合)
  4. 障害児の母だからこそ知る事ができた幸せ 
  5. 障害児子育ての大変さを軽減する方法
  6. 障害児の子育てのプラスもマイナスも知る方法

まずは、私の長男(タケル)が発達障害の診断を受けることになった経緯と、そのときの不安な気持ちについて書きます。

(ここは我が家の個人的な話になりますので、ご興味のない方は次のストーリーに進んで下さいね。)

 

保育園の先生から突然な話 「タケちゃん、耳が聞こえてないかも」

私は昔から仕事LOVEな人間です。

出産後、退院したその日から、子供が寝ている隙を見てPCを開いて仕事をするような人間なので、2人の息子は当然のようにゼロ歳児から保育園に通っています。

長男のタケルは、ゼロ歳児クラスでは特に何も言われる事無く育ちました。

生後11か月でつかまり立ちを始めたものの、その後なかなか歩かないまま月日が流れましたが、担任のおばあちゃん先生からは

「タケちゃんはどうやら歩く気がないようです」

と言われていたので、

「本人にその気がないなら仕方ないわなぁ」

と軽く受け止め、成長に遅れがあるなんて微塵も感じていませんでした。

1歳児クラスになっても、言葉がなかなか出てこないという部分もありました。

ただ、同じクラスのママ友と話していても、

「男の子は成長がゆっくりっていうし、大丈夫よ!」

「バイリンガルの子は、そうじゃない子と比べて遅いって聞いたことあるよ!」

うちは両親共に日本人ですが、2人共に英語が話せるので、私はタケルに対してずっと英語で話しかけていたのです。

という言葉をもらっていたので、大して気にはしていませんでした。

しかし、その日は突然訪れました。

タケルが2歳になる少し前だったと思います。

いつものように17時に保育園にお迎えに行くと、担任のベテラン先生から、

「ママ、今ちょっといいかしら。タケちゃん、耳が聞こえていないかも。」

という指摘をいただいたのです。

「へ?」

と寝耳に水の私。

「普通、これくらいの年になると、名前を呼ばれたらみんな振り返るの。『とーまー』ね、振り返るでしょ?でもね、タケちゃんは名前を呼んでも振り返らないの。『タケちゃーん。』…ほらね。お家ではどう?」

「ど、どうと言われても…。」

今まで、タケルの耳が悪いなんて考えたこともなかったので、ただただ困惑しました。

「い、家では…、呼んだら振り返る事もあるので、聞こえてないってことはないと思うのですが…。」

と、これまでのタケルの行動を走馬灯のように振り返りながら、なんとか返答。

すると、

「一度、お医者さんに診てもらったら?」

というアドバイスをいただきました。

このベテラン先生、かなりはきはきズバズバしていますが、子供への愛はとても深く、保護者からも絶大な信頼を受けている先生です。

もちろん、私も心から信頼していましたし、そんな方が、生半可な気持ちでこういう事を言う訳がない、というのは分かっていました。

でも、タケルの耳が正常に機能していない、とはどうしても考えられなかったのです。

確かに日中は保育園に預けているので離れていますが、朝や晩、土日はずっと一緒です。

もし聞こえていなかったら、さすがに何か違和感があるはず…。

でも、そんな違和感は感じたことはない。

それは自信を持って言える。

でも…、もし耳は正常であれば、残る可能性は2つ。

心配のしすぎか、もしくは…。

「と、とりあえず今日、耳鼻科に行ってきます」

と先生にお伝えし、タケルを連れて、1駅隣の耳鼻科まで急いで自転車をこぎました。

しかし、道中私の目の前は真っ暗でした。

「どうしよう、どうしよう、どうしよう…」

と、不安、恐怖、困惑、混乱、とまどいといったありとあらゆる感情に襲われていました。

もし耳が聞こえていないとしても、補聴器を使ったり手話で会話をすることは可能だろう…。

でも、もし発達障害があったら…?

当時、発達障害という名前は知っていましたが、具体的にどういうものなのか、どういう症状があり、将来どのように過ごせるのか、全く知りませんでした。

知らないから、恐怖でした。

見えないから、不安でした。

 

検査~診察までの不安、恐怖、困惑、混乱、とまどい

その後、街の耳鼻科から大病院の耳鼻科への紹介状をいただき、耳の機能や脳波を調べてもらいましたが、タケルの耳に何ら異常はありませんでした。

その時点でタケルは既に2歳になっていましたが、相変わらず全く言葉を発しません。

保育園でも、明らかに他の子と違う行動を取っています。

いよいよ、恐怖が現実味を帯びてきました。

私は毎日、インターネットで発達障害について調べる日々。

タケルに該当する項目と当てはまらない項目があり、読めば読むほど混乱します。

私はもともと、白と黒をはっきりさせないと気が済まないタイプです。

もし障害があるのであれば、それはどういう障害で、どうすればより改善できるのかをすぐにでも知りたかった私は、発達についての検査を受けるべく、発達障害に詳しい小児科医を近くの病院で見つけました。

医師の診察は最短でも4か月先でしたが、迷わず予約し、悶々とした4か月を過ごしました。

そして、待ちに待った診察の日…。

私は、

「大丈夫ですよ。ちょっと成長がゆっくりなだけで、タケルくんに障害の傾向は見られませんよ」

という言葉を心の底から願っていました。

しかし、先生はそのような事は一切言いません。

かと言って、「障害がある」とも言いません。

先生の話の内容から、「この先生は、タケルに障害があることが分かったんだろうな」というニュアンスは察知できるのですが、はっきりそのようには言ってくれないのです。

代わりに、市が運営している「こども発達支援センター」を紹介してもらいました。

「ここに相談すれば、色々なサポートが受けられるから」と。

後から冷静になって分かったことですが、どうやらこの先生は、タケルが診察室に入ってきた瞬間、タケルが自閉症であることを読み取ったようです。

ただ、きちんとした検査を受けずして、そのように伝えることは医師として出来ません。

なので、検査を受けることができる「こども発達支援センター」を教えてくれたのでした。

 

ようやく診断へ 願っていた「普通の人生」が崩れた瞬間

その後すぐに「こども発達支援センター」に連絡し、まずは心理士の先生との面会が決まりました。

そして、「こども発達支援センター」で行っている次の検査日に予約を入れ、心理士の先生がタケルの様子を検査し、ケースワーカーの先生が私への聞き取りによる検査を行いました。

最後に、次の予約日に医師が前回の検査結果をもとにタケルの様子を診ながら、最終的な診断を下しました。

その結果、自閉症および中度の知的障害と診断されました。

担任の先生から「耳が聞こえていないかも」と言われてから、約1年後のことです。

自閉症であることはある程度予想していたのですが、知的障害(しかも中度)もあるとこはどこかで避けて考えていたので、

「やっと診断が下りた…」

とスッキリした気持ちの反面、

「知的障害もあるなんて…」

と、深くショックを受けた私でした。

タケルの障害をなんとかプラスに考えようと自閉症のことをたくさん調べ、

「なんだ、世の天才の多くは自閉症(アスペルガー症候群)なんじゃん!じゃあ、タケルもすごい人間になるのかも!」

と明るく前向きに考えようと努めていましたが、知的障害を伴う自閉症と、アスペルガーのように知的障害を伴わない自閉症は大きく違います。

私が調べた限りですが、中度の知的障害以上を持っている人の結婚率やほぼゼロに近く、就職も決して容易ではありません。

普通に学校に行き、普通に友達を作り、人並みに恋愛をし、将来は就職をして結婚することが当たり前だと思っていました。

でも、タケルにはそうではない…。

悲しさや虚しさ、タケルへの申し訳なさ、不安、絶望…。

色々な感情が再び私を襲い、気持ちを切り替えたと思いきやまた落ち込み…を何度も何度も繰り返したのでした。

 

【次のストーリーを読む】

お腹の子は障害児? 中絶を考える前に知ってほしい表と裏③

 

【お知らせ】

昔の私の様に、お子さんの将来が見えなくて不安でいる方のお役に立てればと思い、タケルの動画を Youtube にアップしています。

良かったらご覧ください!

written by 内木 美樹

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