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すてべて飲食店に英会話を。
華ひらくの接客英会話ブログ
  • 2018年3月31日

上野で外国人に街頭インタビュー!「日本の飲食店の英語力はどうですか?」

35人の外国人に街頭インタビュー

※「外国人」という言葉は失礼だと思うので極力使わないようにしているのですが、タイトルでのみ使用しています。

こんにちは、飲食店インバウンド専門家の内木美樹です。

桜が咲き始める直前の3月中旬に、上野で海外のお客様に街頭インタビューを行いました。
今回お伺いした質問はこちら。

「日本の飲食店の英語力はどうですか?」

前回浅草で行った調査では、海外の方は母国よりも日本の接客の方が質が高いとお考えでした。
中でも多かったのが、

「英語が話せなくても思いつく限りのベストなサービスをしようとしてくれている。」
「日本の飲食店は全体的にレベルが高い。店内はとても綺麗だし、サービスもとても良い。チップなどの見返りを全く求めず、笑顔で接してくれる。」

と、チップがないにも関わらず、言葉以外の方法で何とかコミュニケーションを取ろうとする日本人の気持ちが高く評価されている事が分かりました。

それでは、こと「英語力」に関してはどのようにお考えなのでしょうか?

 

外国人の出身国

※インタビューさせていただいた方は、「明らかに日本人とは違う外見」という基準で話しかけています。よって、中国や韓国といった東アジアの方々のお話はなかなか聞けていません。

前回の浅草調査では出身国に偏りがありましたが、今回は多くの国・地域の方々にお話を伺う事が出来ました。
インタビューは全て英語で行ったため、英語が話せる方のみにお話を聞けたことになりますが、印象としては「中国の方は英語が得意ではない。」という事でした。
前回の浅草での調査時も何名かの中国人に話しかけたのですが、「英語は話せますか?」と聞いても全ての方に断れてしまいました。
(もちろん、知らない人に話しかけられたので話せないふりをしたのかもしれませんが。)

一方で、英語が話せる方はほぼ全ての方がインタビューを快く承諾してくださいました。
海外旅行で陽気になっているのか、もともとそういう性格なのか・・・
なんにせよ非常にありがたいです。
ご協力くださった35名の皆様、ありがとうございました!

 

外国人の男女比

前回の浅草では男性が圧倒的に多かったのですが、上野では女性客を多くお見かけした印象です。
場所によって外国人観光客の男女比は異なるのでしょうか?

 

インタビューの結果

「日本の飲食店の英語力は十分ではない」と答えられた方が約半数!

具体的な数字で表しますと、この様になりました。

▼35人中
-「日本の飲食店の英語力は十分」:4名
-「十分ではない」:16名
-「十分ではないが問題ない」:7名
-「どちらとも言えない」:8名

 

「日本の飲食店の英語力は十分」と答えた方々の意見

ブラジルの男性:
最低限の英語は通じると思う。

ニュージーランドの男女:
とても助けてもらっているし明るくて元気もある。英語のメニューもあるから、総じて問題ないと思う。

タイの女性:
英語のメニューはあるしいつも助けようとしてくれるし、ジェスチャーでコミニケーションをしようとしてくれているから、会話をするのに支障は全く無い。

 

「日本の飲食店の英語力は十分ではない」と答えた方々の意見

ブラジルの男性:
悪くは無いとは思うけど、電話で予約が取れなかったり、ウェブサイトの英語も充分じゃないから、満足できるレベルではない。

ロシアの女性:
助けようとしてはしてくれるけども、英語力が足りているとは思わない。

インドネシアの女性:
5〜6年前よりかは良くなってはいるけども、まだ英語は通じず、ジェスチャーでのやりとりがメイン。

モロッコ&モーリシャス共和国の女性:
英語力が高いとは言えない。悪戦苦闘しているし、数字ですら通じないこともある。

マレーシアの女性:
通じないことが多い。私たちはムスリムだから豚が食べられないけど、この間ラーメン店に入っても、どのラーメンが豚が入っていないのかがわからず困った。

ブラジルの女性:
英語力が高いとは言えない。こちらが言ってることは理解してくれているけども、向こうが言っていることがこちらにはわからない所が多い。多分発音の問題かな。

オーストリアの男女:
英語のメニューがあるから注文するのに問題は無いけれど、何か聞きたいことがあっても何回も言わなきゃいけなかったり、辞書で調べてもらったりと時間がかかるから。

ドイツの女性:
高いとは言えないかな。英語力もだし、後は英語を話しているんだろうけども、発音が難しすぎて聞き取れないことがある。

 

「日本の飲食店の英語力は十分ではないが問題ない」と答えた方々の意見

スペインの男性:
十分とは言えないかもしれないけど、ジェスチャーで大概のことが伝わるし、僕たちも基本的な英語しか話せないから、問題は無い。

ドイツの男女:
英語は片言でも、英語のメニューやメニューに写真があるし、店頭にも写真付きのメニューも置いてあるから、注文する分には問題は無い。

香港の男女:
なめらかな英語を喋ってはいないけれども、テクノロジーの発達で iPhoneとかでオーダーできているので問題ない。

ブラジルの男性:
良くはないけど悪くもない英語だと思う。これまで困ったこととかは特にない。

 

「どちらとも言えない」と答えた方々の意見

イタリアの男女:
彼らの英語力がどうかはわからないけど、英語のメニューがあるから特に不便や問題は起きていない。

フィリピンの女性:
すごく良いわけでもないけども、決して悪いわけでもないと思う。とりあえず今まで困った事は起きてない。返事の仕方がおかしいとは思うけど。

スイス&アメリカの男性:
お店に寄る。とても良い英語を話すお店もあるけども、日本語しか話せないお店もある。

ポーランドの男女:
お店によるかな。英語を話せてるお店もあれば指差しだけでしか通じないお店もあった。ただ、この間スペインに行った時は、指差しでも通じなかったことがあったけど、日本人はジェスチャーで理解しようとしてくれてるからコミニケーションは成立している。

 

番外編:「日本の飲食店はもっと英語を勉強した方がいいと思いますか?」

▼回答者:23人中
- 「勉強の必要性あり」:16人
- 「勉強の必要性なし」:4人
- 「勉強してもらえるとありがたい」:3人

 

「勉強の必要性あり」と答えた方の意見

マレーシアの女性:
これから海外の人はもっと増えるだろうし、ムスリムでも日本食をすごく好きで、食べたいと思っている人が多いから。

香港の男女:
これから海外の人ももっと増えてくるし、よりコミニケーションをとる上で英語が必要だと思う。店員さんが英語をしゃべれたら、もっと店員さんと話したいと思う。

イタリアの女性:
私もそんなに英語が上手じゃないから大きな事は言えないけど、日本は海外旅行で人気の国だし、もっと英語を勉強したほうがいいと思う。

オーストリアの男女:
もう少し勉強したほうがいいと思う。そうすれば私たちも「何がおいしい?」とか「何が入ってるの?」とか聞けるから。

ドイツの女性:
日本食とドイツの食事は全然違うから、いろいろ聞けるとより楽しい。

 

「勉強の必要性はない」と答えた方の意見

タイの女性:
英語の勉強の必要はないと思う。日本人は本当に親切で優しくて困ったときにいつも助けてくれるから大好き。

スペインの男性:
英語力が高いに越したことはないと思うけど、今のままでも充分だと思う。

香港の男女:
時間があるのであれば英語を勉強した方がいいとは思うけども、大事なのは言語よりもジェスチャーなので、そういう意味では日本人は身振り手振りで十分会話できてると思う。

ブラジルの女性:
私もそんなに英語が話せないから、お互い様かな。

 

「勉強してもらえるとありがたい」と答えた方の意見

ドイツの男女:
英語を話せてもらう方がこちらとしてはありがたい。何を食べても美味しいけど、注文の前に「何が入っているの?」とか、「牛なの?豚なの?魚なの?」とか、そういう物がわかるとより良いかなと思う。

ブラジルの男性:
できるならもっと英語を勉強したほうがいいと思う。彼らがもっと英語を話せたら、メニューについて色々聞いてみたい。

 

まとめ

約半数の方が「英語力は十分ではない」と答えてはいますが、「十分」や「十分ではないが問題はない」、「英語を勉強する必要はない」と返答された方々の意見を聞くと、

「英語がカタコトでも、ジェスチャー、英語のメニュー、料理の写真があればそんなに困る事はない。」

とお考えの方も多くいらっしゃる事が分かりました。

また、「英語力はどうですか?」と質問したにも関わらず、「ジェスチャーが素晴らしい」と、英語ではない事を挙げて「特に支障はない」とお答えになった方が複数いらっしゃった事もとても印象的でした。
これはおそらく、私達日本人が考える「英語」と、彼らが考える「英語」は違うからです。

日本人は

英語 = 文法、発音、リスニングやスピーキング

という方程式を出し、やたら難しく考えてしまいがちです。
しかし、海外の方にとっては「英語」はコミュニケーションの1つの手段にすぎず、香港の方がおっしゃっていた様に、

「大事なのは言語よりもジェスチャー」

なので、話せなくてもジェスチャーでの会話が通用するなら、それで十分、との事でした。

とは言え、

「店員さんが英語を話せたら、もっと料理について聞きたい。」

という声が多かったのも事実です。

今後は今よりもさらに(宗教やアレルギー、趣向の関係で)口に出来ない食材をお持ちの方が増えるでしょう。
その様な方々にも安心と満足をどうご提供していくのか、今後の飲食業界の動向が楽しみです。

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